Buring&Love




そういいながら形のいい唇を吊り上げる。





『じゃ行くね』





あたしはシートベルトを締めながらその言葉を聞き流した。








――――――。


―――-―――-…。




どんどん都会を離れて緑が濃くなってくる。




少し窓を開けてみると大気汚染された都会の空気とは打って変わり、
新緑の若々しい空気が満ち溢れていた。





『気持ち良いな。』




なんて声をかけられたから、
「そうだね」なんて言って、


普段自分がどんなに都会塗れの生活を送ってるなんて実感した。





「・・・。彗はさ、やっぱこういう生活のほうが好き?」





ふと口をついて出た言葉。





特に深い意味はないけれど、聞きたくなった。




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