Buring&Love



すると、品のいい顔をくしゃりと緩めて、



『今日は早く起きたから、頑張ろうかと思って。』





「左様で御座いますか。」





要するに気分屋さんなのか。





慣れっこだけれど。





『ねー優姫、さっきのキスは?』




「社長、そんなこと私には出来ません。」




『優姫、二人のときは名前で呼ぶって約束だよね?』




妙に威圧感の在る態度で、
あたしに命令形のそれを言う。




「ですが・・・。」




『敬語もなし。』




なんていう無茶ぶり。





『社長命令。』




こういうときに限って、
そういう権限を使う。




「わかった。彗【すい】。」




< 8 / 135 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop