Buring&Love
気づいたら、あたし達はこんなにも変わってしまった。
体は大きくなるのに、心は臆病になって。
自分の心をごまかすための嘘ばかり上手くなった。
『降りて?』
「ぁっ、うん。」
促されて、2時間ぶりに地面を踏む。
少し襲ってきためまい。
『ほらっ、大丈夫?』
あたしを支えてくれる彗。
そういうところは変わらない、ずっと。
「ありがとう。大丈夫よ。」
そう言ってその手を離す。
あたしは目の前のビニールハウスに向かう。