Buring&Love
『ただいま。かーさん、とーさん。』
『お帰りなさい。彗。』
『お帰り、彗。』
少し照れてあたしの袖を引いてきた。
「なぁに?」
なんて聞いてみれば、
『別に。』
そっけないけれど、言いたいことはなんとなく分かる。
中に入れば一面の苺畑。
(おいしそう)なんて涎を啜ってしまったのはここだけのお話。
「・・・っ、食べていいですか?」
こらえきれずも恥ずかしながらも聞いてみると、
『いいわよー』
と、明るい声が返ってきた。
本当、彗のお母さんは綺麗な人。