Buring&Love
オフィスの最上階で優姫は窓から眼下を眺めて
溜め息を吐いている。
『ごめん。』
優姫のその必死なのが可愛すぎて、
ついついからかい過ぎた。
「まぁ、いいけど。」
そのティラミスだって、
優姫が好きだから買ってきといただけだけれどね
なんて絶対に言わないけれど。
外は灼熱の陽気。
空調の利いたオフィスは天国だ。
日傘を差して大切そうに大きく膨らんだおなかを労って歩いている人を見て、
温かい気持ちになる。
「あ、あのひとっ!」
君と見ていたのは同じ人。
「可愛い赤ちゃん生まれてくるといいねー。」
『そうだね。』