Buring&Love
それは、
『それはね、
優姫が望む限り。
でも、俺は・・・。』
言いかけて口を噤む。
これ以上言ってしまったら、
今のような関係は一瞬で崩れてしまう。
危ういこの関係はあっという間に
なかったものになってしまう。
例えば、砂で作った綺麗なお城のように。
崩したらそれで終わり。
何も残らない、
残ったのは胸を焼く痛みだけ。
ただ、俺は臆病なだけ。
曖昧なこの関係で
満足しているような。