Buring&Love
我社には二人のエースがいる。
一人目は社長の彗君。
どこまでも美しく紳士な振る舞いは
社内にファンクラブが出来るほど。
もう一人が副社長の川澄 聡汰(そうた)。
フランス人の母と日本人の父の間に生まれた彼は
とても整った顔をしている。
それに今巷で流行の
メガネが相乗して社内でも特に一定の方々に猛烈な人気を誇る。
…。彗だって仕事中はメガネだけれども。
まぁ、そんな副社長があたしはどうしても苦手なんだけれど。
『優姫ちゃん。このコピー取ってきてくれない?』
「かしこまりました。」
資料を受け取り『これ丸ごとね』と嫌になる程の量を
押し頂いたあたし。
素直にコピー機に向かうと、
『ねぇ、あなた。』と後ろから声をかけられた。
振り向きながら「何でしょうか」と返事だけ返すと、
『あなたさ、何様のつもり?』
「 ΣΣΣ 」