ましゅまろハート
「健太、

 友だちに恵まれて幸せだね」


夕菜ちゃんの

思いがけない言葉に、

珍しくヤナが

顔を真っ赤にさせた。


「けっ、

 タクはそんなんじゃねーよ」


そんなヤナの姿を

夕菜ちゃんが優しく包み込む。


あぁ、

ヤナと夕菜ちゃんみたいに、

俺も美波さんと

そうなれたらなぁ……


ヤナは夕菜ちゃんに

ペースを乱されたようで、

いつもより少し早口に言った。


「じゃ、俺ら

 サークルの部室に行くから」


夕菜ちゃんは

俺にぺこりと頭を下げると、

ヤナを追うように歩いていった。


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