ましゅまろハート
構内の中央にある

セントラルレストラン。


昼休みから

少し時間が外れたからか、

人はさほどいない。


出入口にある食券売場の前で

俺は日替わり定食を選ぶ。


「美波さんはなに食べます?」


俺の問いに

美波さんは首を横に振った。


「私は毎日

 お弁当持ってきてるから。

 ありがとうね」


そう言いながら俺に向かって、

手にしているバッグを

差し出した。


「すっげー、

 美波さん弁当なんすか。

 いいなぁ。

 毎日、自分で作ってるんすか?」


美波さんは「残り物だけど」と

言いながら照れ笑いを浮かべる。



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