ましゅまろハート
「タクトくん。

 待たせちゃってごめんね」


首を少しかしげ

微笑みながら言った。


美波さん、

いつもとメイクも違うみたいだ。


丸い瞳がさらに

くりくりと可愛く見える。


ほっぺたも

ふんわりしたピンク色で、

色の白さがさらに際立って見える。


「タクト、くん?」


美波さんの呼び掛けに

我に返る。


「美波さん、

 来てくれてありがとう」


俺の言葉に優しく微笑む。


「じゃ、行きますか」


ガッチガチに緊張する顔を

悟られないように、

俺は美波さんと

ショッピングモールの入口へと

向かった。


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