ましゅまろハート
こんな俺でも

柔らかい笑顔を向けてくれる

美波さんに、

俺の心は大きく鼓動した。


それにしても

想像以上の人の多さに、

俺は戸惑っていた。


もっとゆったりゆっくり

歩けると思っていた。


しかし実際はそんなことなく、

俺たちは人の流れに乗って

ひたすら歩くだけで

精一杯だった。


中にはその流れに

逆らうように強引に

割り込むヤツがいる。


俺はヤツらから

美波さんをかばうように

していた。


でもそんなヤツらは

構うことなく突進してくる。


「痛ッ」


俺のガードも虚しく、

美波さんの肩に

ヤツらの1人がぶつかった。



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