ましゅまろハート
1日美波さんに会えないだけで、

俺はこんなに

腑抜けてしまうのか。


そんな自分が情けなく感じ、

また溜息をつく。


とりあえず、家に帰ろう。


そう思い、家路を急いだ。


「……あ、あれ?」


俺が今歩いている

大通りの反対側に、

美波さんらしき女の人が見える。


「まさか、ここに美波さんが……」


そう呟きながらも、

俺は期待を膨らます。


丁度良く、

近くの横断歩道が青に変わり、

俺はたまらず反対側へと渡った。


『……やっぱり!』


紛れもなく美波さん本人だ。


嬉しくなって俺は

美波さんにもっと近付こうと、

足を踏み出そうとした。


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