ましゅまろハート
「僕は、

 原秀一(はら しゅういち)。

 美波とは付き合ってるんだ」


は!?

今、こいつ

“付き合ってる”

って言わなかったか。



―――美波とは付き合っている―――



頭を鈍器で殴られたような

衝撃を受け、

俺はしばらく

何も言葉が出ないでいた。


「え、秀一さん。私たち……」


美波さんが秀一に

何か言いかけるのを遮るように、

「じゃ、榊くん。

 僕たちのデート、

 邪魔しないでくれるかな」

と言うと、美波さんを抱き寄せ

その場を去っていった。



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