ましゅまろハート
俺もあいつも、

美波さんの叫び声に

唖然として硬直した。


叫ぶなんて俺は

全然考えていなかった。


美波さんは

あいつから離れると、

その場にぺたんと

座り込んでしまった。


その瞬間、

美波さんの目から

涙が次から次へと溢れはじめた。


3人の間にある微妙な距離。


近付くことも離れる事も

出来ない距離。


ただ美波さんの目からは

止まることのない涙が

流れている。


俺はあいつとの言い合いに

感情的になり、

自分の想いを

美波さんに押し付けてしまった

気がして、

美波さんに向かって

小さく声を掛けた。



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