ましゅまろハート
美波さんの言葉を

俺は聞き逃さないよう

しっかりと聞いた。


美波さんのこの言葉が

幻なんじゃないか、

そう思いながら。


暫く美波さんの言葉を

噛み締めてから、

俺は美波さんに

ゆっくり近付き、

からからに渇いた口を開いた。


「美波さん。

 ……俺と、

 付き合ってくれますか?」


美波さんは

頬をほんのり染めながら

こくんと頷いた。


「はい、お願いします」


「こんな子どもに

 負けるなんて……クソ」


あいつはそういい残し、

その場を去っていった。


< 156 / 164 >

この作品をシェア

pagetop