ましゅまろハート
“コイワズライ”


なんて口が裂けても

言えねーよな……なんて考える。


俺はまた無意識に

深い溜息をついてしまう。


「また、溜息ついてよ……。

 お前、やっぱ何か考えてんだろ?」


ふと横を見ると、

俺の想像以上にヤナの顔が

近くにあって、

咄嗟に後ろへ下がった。


「おい、近けぇよ。

 つーか、ホント、何でもねーから」


ヤナの顔を

しっかりと見ながら俺は強く言った。


「なら、いいんだけどさ」


ヤナは

腑に落ちない顔を見せながら

コーラを飲み干す。



< 34 / 164 >

この作品をシェア

pagetop