ましゅまろハート
「……いねぇ……」


時間を掛けて見て回ったが、

食堂には彼女の姿は

見当たらなかった。


書籍部もダメ。


食堂もダメ。


じゃ、

他に可能性がありそうな場所は?


思考回路が

今にも止まりそうな頭を抱えて

その場に立っていると、

ジーンズの後ろポケットに

挿してある携帯電話が鳴り出した。


「誰だ?」


俺の携帯電話は滅多にならない。


そこまで親しい友人が

これまでいなかったからだ。


ポケットから

そっと携帯電話を取り画面を見る。




< 54 / 164 >

この作品をシェア

pagetop