ましゅまろハート
滑らかに自動ドアが開く。


大学構内の売店だからか、

店員から

「いらっしゃいませ」

の声は聞こえない。


初めて入るその中は、

いたって普通の、

例えばハンズとかと

それ程大差はない。


妙な堅苦しさがないのが

俺には嬉しかった。


彼女以外に用はないのだが、

さすがにキョロキョロも

出来ないので、

店内に並べてある

ノートやらペンやらを

手に取りながら、

さりげなく店内を探す。


そう、

さりげなく、さりげなく。




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