ましゅまろハート
「いらっしゃいませ、

 こんにちは」


思わず彼女の頬を

撫でたくなるような柔らかい笑顔。


「ど、ども」


俺、情けねぇヤツだな。


「学生証はお持ちですか?」


俺は震える手で、

どうにかパスケースから

学生証を出し、

彼女に提示した。


学生証を提示すると、

若干だが割引で買えるらしい。


「お会計、80円です」


財布の中の小銭が

こういう時に限って取れない。


その上、

俺の手は尋常じゃない汗と震えで

コントロールがきかない。


俺はこんな姿、

彼女に見せたくねぇんだよ。


数十秒の格闘の末、

どうにか100円玉を彼女に差し出す。


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