ましゅまろハート
『よっしゃー!

 指輪、してねぇ!』


俺は心の中で叫び声をあげた。


思わずガッツポーズ

してしまいそうになるのを、

どうにか必死でこらえる。


でも、顔は嘘がつけないらしい。


「……どうしたの? タクトくん。

 にやけちゃって……

 私、何か変なこと

 言っちゃったかな?」


美波さんの言葉にハッと我に返る。


「そ、そんなことないっすよー。

 美波さんは

 頑張りやさんだなって思って」



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