お姫様は最強です
私は近くにあったベンチに腰を下ろし、下を向いてブラックオーラをだしながら竜也を待った。
──十分たった。
何で来ないのよ!
「──ねぇ、君。……」
ほんとに私に会いたくないとか?!
嘘でしょ~~~。
「君ってば……!」
あぁ~もう!
やっぱり違うことお願いすればよかった!
「ねぇ!」
ガシッと肩を掴まれたと同時に自分の世界から現実に戻る。
呼ばれてたんだ。
頭を上げると二人の男が私の前にいた。
いかにもチャラ男って感じの頭と顔。
変なの。
おバカにしか見えませんよ?
「何でしょう?」
頭の中でダメ出ししながらも、そう返事をする。
「君可愛いね。俺らと一緒に遊ばない?」
……ちょっとまて?
これって噂にきく、ナンパか?!
うっそ~、初めてナンパされたよ~。
そういえば、私、竜也にナンパされるなって言っちゃった……。
今思えばナンパされるなって、あっちからしてくるから竜也に言っても無駄じゃん!
竜也……ごめん……。