お姫様は最強です



 人待ってるって言ってんだから諦めて帰りなさいよ!

 常識ってもんがないのか!

「えー、行こうよ~。楽しいよ~。」

 何が楽しいんだよ!

 そんなにいきたきゃ、おまえ等を逝かせてやろうか?!

 おっと、言葉づかいが。

 おしとやかに、おしとやかに……。

「行きませんったら行きません!」

 私がプイッと顔を背けると、男が私の腕を掴んできた。

「…ちょ……やめてください!」
 
 男はズルズルと私を建物の間の奥に引きずっていく。

 奥きつくと、男たちが私を囲ってきた。

「ふふっ。楽しいことしようよ。」

「しません。退いてください。」

 私は男を軽く睨みながら言った。

「乱暴されたくなかったらおとなしくしてな。」

 そんなこと言われても抵抗する私。

「早く退いてください!待ち合わせしてるんです!……それと、私がキレる前に去ったほうがいいですよ?」

 挑発するような感じで言ってみる。

 


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