お姫様は最強です




「──仕方ねぇな………。」

 ?

 竜也、何か言った?

「竜也なんか言った?」

 ユリにも聞こえなかったらしい。

「仕方ねぇから質問に答えてやるよ。なんでも言え。正直に答えてやる。」

 ちょっと竜也、本気?

「竜也本気?ユリのことだから変なこときくかもよ?」

「そんなこと言ったって逃げ場ないし、どうしようもねぇじゃん。」

「そりゃそうだけど……。」

 ここから出られないのは事実。

 でもユリの質問の内容が心配……。

「竜也、そんなこと言って、覚悟できてるの?」

 ユリがニコニコした悪魔の笑みを浮かべていた。

「できてる。……言っとくけど、結奈に質問はするなよ。」

 えっ?

 なんで?

「なんで私はダメなの?」

 私が竜也にきくと、私にしか聞こえないような声で言った。

「誤解招くようなこと言いそうだから……。」

 ガーン!

 なんかショック!!

 要するに、私がよけいなこと言って、話をややこしくしそうってことだよね。

 竜也って遠まわしにひどいこと言ったよ。

 



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