お姫様は最強です





 ───会場に戻ってきた。

 さっきの場所からここまで………そんなにかからなかった。

 出入り口を出て左に曲がり、その後ずっとまっすぐ行けばバラの花が見える。

 つまり、私はそんな狭い範囲で迷子になったらしい。

 ………私はアホなのか?

「結奈、みんないるぞ。」

 えっ?

 もうついた?

「あっ、ほんとだ。ユリーーーーーー!」

 竜也が指を指したほうをみると、ユリや圭人君たちがいた。

 ユリに手を振ってみると、私たちに気づいたみたいで手を振ってきた。

「結奈~大丈夫だったぁ~~?」

 そういいながら小走りで近づいてきたユリは私たちの近くにくると、足を止めて目を見開いていた。

 それに気づいたようで、みんなもこっちに向かってきて、ユリと同じように足を止めて目を見開いていた。

 どうしたんだろ?

「みんなどうしたの?」

「…………………………。」

 気になったので聞いてみるけど、返事がない。

 そのかわりに、みんなが同じ所を見ている。

 何を見ているのかと思ってそこを目を向けると、竜也と私の手が………手が…………………手つないでるーーーーーー!

「あっ、えっ………なんっ……えっ……………////////////」

「「「「「えぇーーーーーー!」」」」」

 みんなと一緒に驚きましたとさ。

 おしまい…………。


「「「「勝手に終わらすなーーーーーー!」」」」

 ひぃぃぃぃぃぃぃい!!

「なによ結奈!いつの間にかそういう関係?!さっきの間に付き合い始めたの?!なんでなんで?!どういうこと?!」

「竜也お前まじか!お前がまじで?!えっ?えっ?嘘だろ?!」

「いやぁぁぁぁ!結奈様が竜也君と手つないでる!嘘でしょ?!私たちの結奈様がついに人手に渡ってしまったの!!


「いやだーーーーーー!俺の結奈ちゃんが竜也の物になるなんて!やだぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!!」

 な、な、なによー!

 みんないっきにいわないでーーー!

 それに、最後の二つは何ー?!

 私は誰の物でもなぁぁぁい!!

「「「「さぁ、説明してもらおうか。」」」」

 お、お、お………………………恐ろしーーーーーー!

「ふぇっ……別にそんな関係じゃ…………それに私は誰の物でもないし………………………。…………竜也もなんか言ってよ………てか手離してーーーーーー/////////////!」

 私ばっかり攻められてる感じがするんだけど!
 
 それに手つないだままだし!

 なんで今まで気づかなかったのよ私!

 気づいてたらこんなとには………。

「おまえはには関係ねぇ。俺がしたいようにしてただけだ。」

 えっ?

 いつもとキャラが……………

「「「「竜也のキャラが違う。」」」」

 みんなも気づいたみたい。





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