お姫様は最強です





 …………………。

「…………竜也……頭打った?」

 私がそう言うとみんなは、

「「結奈様(ちゃん)、それは私達(俺達)も思いました!」」

 と、私と同じ意見だった。

 なんか不思議な達成感のような意味不明なものを感じていると、そんな私を見て、竜也がため息をついた。

 むむっ!

 ため息つくと、幸せが逃げるんだぞ!

「……結奈……俺はお前の方が頭打ったんじゃないかってききてぇよ…。」

 なっ!

 そんな哀れな物を見るような目で言わなくても……。

 そりゃぁ、すぐに自分の世界に入っちゃうけど……「今も入ってるだろ。」

 えっ!

 エス…「んなわけあるか。」

 ええっ!!

 私の考えてることがわかるのにエスパーじゃないと?!

「「「口に全部出てます。」」」

「うっそ~~~。」

 ほんとに出てるの?

 ……出てたら私にも聞こえるはず………。

 耳がおかしい?

 病院に行ったほうが…「病院に行ってもなおらねぇと思うな。」

 えっ?なにが?……私の耳か!

「「「「確かに~。」」」」

 こ、こらぁーーーーーー!

 みんな口をそろえて言うなーーーーーー!

 それよりどういうことだろ?

 耳がなおらない?

 ということは………

 不治の病なの?!

(((変なこと考えてるな……)))←みんなの心の声ww

「……まぁいっか。なおんないんなら。」…コケッ…!

 ん?

 なんでみんなこけたの?

 つまずくとこあった?

「どうしたの?何もないところでこけて。」

「……結奈!訳の分からないこと考えてたくせに、「まぁいっか。」はないでしょ!そんなこと言われたら、そりゃこけるわよ!」

 勢いよく立ち上がったユリにそう怒鳴られた。

 なんでぇ~~。

 ほんとにどうでもいいじゃない。

 だめならだめで、諦めるしかないもんね♪

 ていうか、考えてたくせにって何?!

「「「はぁ……………。」」」

 ん?

 みんな、どうした。

 深いため息なんかついて。

「結奈様、天然すぎです…………。」

「結奈ちゃん……はぁ……。」

「結奈は昔からダメだな。」

 むむむむむっ!

 なんなのよ、みんなそろって!

 ていうか、最後のやつが一番気に入らん!←天然の意味がわからないので最後のやつしかわからない。

「なんだよ。ほんとのことだろ?昔から適当じゃん?」

 ううぅぅ……!

「ふんだ!竜也の馬鹿バカばか!!」

「なんだよ、そんなにバカばか言うなっての。」

 べぇーーーーだ!

「ふんっ、何言っても許してあげないもんね。」

 もう怒ったんだから!

(結奈様…ほんとに許さなそう………。)

「結奈ぁ……ごめんね?」

 ……………………。

「うん、許す!」…ズテーン!!

 おっ?!

 今度はさっきよりすごい音したよ?!

「結奈!許さないとか言っといて簡単に許すな!」

 えぇぇぇ………。

 だってぇ。

「だってね?だって……だってぇ……………(モゴモゴ)。」

 だってぇ、あんな顔で言われたらさぁ……。

 許すしかないじゃん?

(((許した理由、だいたいは想像つくな。)))

「…まぁいいじゃん!仲直りだよ、仲直り。許さないとか言ったのは冗談だよ。ねっ?だからパーティー再開だーーーーーー!」

(((無理やり話終わらしたよね?!結奈様!)))

「ちよっとぉ~~、それ嘘でしょ!ちゃんといいなさいよーーーーーー!」
 
 うわっ!

 嘘ってバレた!

「ほんとだよ~、ほら、早く早く~~~。」

 ユリが後ろで文句を言っているけど、それを無視して会場の真ん中のほうへ小走りで走っていった。

 なんとか話そらしたけど、なんの話してたんだっけ?と思いながら。

















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