お姫様は最強です
とりあえず靴を脱いで竜也と一緒にリビングへと向かった。
「竜也って、うちの家の中、どこがどこだかわかる?」
「大体は分かると思う。かくれんぼとか、よくしてたし。」
かくれんぼか~
懐かしい!
そういえば、何回か、私が隠れて竜也が鬼の時、隠れたところから出られなくなって泣いてるとき、いつも竜也が見つけてくれたっけ……。
それを竜也に笑われて、もっと泣いてたっけ。
今考えると私ってもの凄くドジだな……。
「あっ、この家で知らないとこあった!」
私が1人で落ち込んでいると、突然思い出したように竜也が声を上げた。
「どこ?」
分からないとこってそんなにないよね?
物置も知ってるし、トイレも知ってるし、寝室も知ってるし……
「結奈の部屋。」
……はい?
私の部屋?
「し、知らなかったっけ?」
「知らねぇよ。だって結奈入れてくれなかったし。『ダメ!女の子の部屋に、はいるもんじゃありません!』とか言ってさ。」
「そ、そうだっけ……//////」
過去の私!
なにめっちゃ恥ずかしいこと言ってんのよ!
なにげに、おばさん口調だし!
「まぁ、他のとこは大体分かるから問題ない。」
「そ、そっか……。」
くそ!
今すぐ消滅したい!
そんなことを考えながらも、リビングに向かって長い長い廊下を歩きました。