お姫様は最強です
「ねぇ、なんでニュース見てんの?」
話変えよと思ってきいてみた。
「は?なんでニュース……あ。」
ん?
どうしたんだろ?
「ニュース見てるじゃん。自分でつけてみてたんでしょ?」
「えっ、うん、そうだけど……。」
「じゃあなんでニュース見てるの?バラエティーが好きなんじゃないの?」
「えっと…あのだな…………ど、どんなのしてるのかな~?って思ってちょっと見てただけだ!なんだよ、文句あるか!?」
おいおい逆ギレかい!
「なんで逆ギレされなきゃいけないのよ!ちょっと聞いてみただけじゃない!馬~鹿。」
ふんだ!
もう竜也のことなんか知らないし!
私は竜也に背を向けて腕を組んだ。
「わわっ、ごめんって!」
「もう知らないんだから!竜也嫌い!」
「…………。」
あれ?
何か言い返してくるかも思ったけど、声どころか物音一つ聞こえない。
不思議に思って振り返ると、そこにはこの世の終わりのような顔をした竜也が涙目で私を見つめていた。
ええっ?!
なんで涙目?!
「えっ、竜也大丈夫?!」
「…………。」
固まって動かない。
えっ?えっ?どうしたの?
「……………結奈は……なのか…………。」
「えっ?私が何?」
消えそうな声で何かつぶやいてる。
よく耳を澄ませてみると……
「結奈は俺のこと嫌いなのか……。」
は?
いや、嫌いというより大好きですけど?
「なんでそんなこと言うの?」
「さっき嫌いって……。」
さっき?
…………あっ!!
「あ、あれは冗談のつもりで!本気で嫌いって思ったことなんかないよ!」
まさかあれを真に受けたとは……。
竜也って冗談が通じないのか?
「…………………………じゃあ、俺のことどう思ってる?」
「えっ?」
「俺のこと好きか?」
ええええええ?!
いきなりそういう展開ですか?!
そ、そりゃ好きですけど……///////
言えるかーーーーーーーい!
「どうなんだ?」
いつの間にか私の近くに来ていた竜也に腕を捕まれて引き寄せられる。
竜也の目は真剣で、冗談でそんなことを聞いてるようには見えない。
「…わ、私は…………//////////」
竜也のことが……
ピ~ンポーン♪
タイミングいいのか悪いのか、玄関のチャイムの音が聞こえた。