お姫様は最強です



 ──その頃、結奈は……



 おとなしくベットにいますよ。

 ていうか、強制的におとなしくさせられてます!

 だって……

「…ねぇ竜也ぁ……逃げないから離してよ………/////」

「ダメ。さっきそう言ったそばから逃げ出そうとしたのは誰だよ?」

「うっ……私です………」

「わかったならさっさと寝ろ」

 そろそろ、気づいている方もいらっしゃる思いますが、只今竜也に抱きしめられています。

 腰に腕を回されて、体はほぼ密着している。

 この状況で寝ろと?

 無理に決まってんでしょうがーーーーー!

 だって、だって…

 後ろからならまだギリギリ我慢できましたよ?

 でもこの人!

 あろう事か、前から私のこと抱きしめてるんですよ?!

「ほんっとに逃げないから、せめて後ろ向かせてください~//////」

「やだ。お前なら身代わりの術とか使えそうだし、本物かどうか顔見えるようにしとかねぇと」

 使えるかそんな術!

 使えるならとっくの昔に使ってるつうの!!

「お願いだから離し…「いい加減にしねぇと口塞ぐぞ?」

 な、なにそれ…!

 まさかあれか?キスして口塞ぐみたいなお約束?

 やだやだやだやだ!

 嫌じゃないけどやだ!

 口塞ぐってことは息できないじゃないか!←キスで塞ぐこと前提発言1

 それ以前にキスなんかできるか!←キスで塞ぐこと前提発言2

 ということで、私は黙ることにした。

「やっと静かにしたか………じゃあ寝るぞ、おやすみ」

「うん…おやすみ」

 そして私達は目を閉じた。

 今日は大変だったな…特にお風呂場事件。

 明日から気をつけないと。

 そういえば同居のこと、最初はすごく拒否してたけど、意外と楽しいのかもしれない。

 竜也のキャラが変わっちゃってる気がするけど…ていうか、Sキャラになってきてる気がする。

 でも、そんな竜也も悪くないかもね。

「……結奈…」

 ん?なんだ、寝言か可愛いなぁ…。

 ていうかなんで私の名前を呼んだ!

 ………なんか私も眠くなってきたかも……

 ─…3秒後…─

 zzzzz…







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