お姫様は最強です

~竜也side~





 なんか美緒って騒がしいやつだな。

 …呼び捨てでいいって言われたが、初対面のやつの名前をいきなり呼び捨てにすると違和感があるな。

 まぁいいか。

「ちょいちょい竜也君♪」

 そう言いながら俺の肩を気持ち悪いほどの笑顔で叩いてきたのが瞬。

 こいつは別に違和感はないな。

「なんだよ」

「いや~ね、結奈ちゃん可愛いと思ってね~。スッゴい可愛いよね、結奈ちゃん。さぞかしモテるんだろうね~♪」

 こいつ…

「何が言いてぇんだよ…」

「ん?べっつに~~可愛いと思ったから言っただけ~♪」

 嘘つけ。

 絶対言いたいことあるだろ。

「……そんな睨まないでよ…」

「お前が悪いんだよ」

「えっ?そうなの?ごめんね~~♪」

 なにこいつ、ウザ。

「も~しつこいから答えてあげるよ。」

 何この上から目線。

 腹立つんですけど。

「ほらさ、竜也って結奈ちゃんのこと好きじゃん?だけどさ、竜也って見た目からして告白とかしなさそうだから、結奈ちゃん可愛いし、誰かにとられちゃうよ?って言いたいわけ~♪」

「…それくらいわかってるよ」

「ほんとかな~?じゃあなんでコクらないの?」

「言えるわけねぇだろ」

「竜也のへたれ~~♪」

「お前みたいにチャラ男じゃねぇんだよ」

「なにそれ?!ひど!別に俺チャラ男じゃねぇし!」

 うるせぇ、こいつ……

「コクってフラれたときに今の関係が壊れたら嫌なんだよ。」

「は?フラれる?誰がどっからどう見ても両想……(ガシッ!)…ん?」

 瞬が何かを言おうとしたときに、背後から手が延びてきて瞬の両肩をつかんだ。

「瞬、その続き言ったら秘密ばらすよ」

「なんで?!美緒だって分かって……痛っ!!ちょっ!叩くなって!」

「わかったっていうまで殺り続け…違った。やり続ける」←漢字間違いには気を付けようね!

「わかったって!」

 瞬がそういった瞬間、最後にとどめをさして止めた。

「み、美緒…最後のはちょっとやりすぎじゃ………」

 俺もそう思う。

 腹にきれいに入ったぞ、鉄拳が。

「いいのいいの。これくらいじゃへばんないから!」

「う~んう~ん……」

 唸ってるけど、ほんとに大丈夫なのか?





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