お姫様は最強です
「あれって美緒だったんだ。ずいぶん雰囲気変わったね」
「そりゃそうだよ。何年前の話よ」
「ん?中3の時でしょ?」
「結構鮮明に覚えてるのね」
そりゃそうだよ。
「最後に潰した族だったからね」
「え?!そうなの?!」
そうだよ。
あのあと世直しやめたんだもん。
「なんでやめたの……?てか聞いていい話?タブーじゃないよね?」
タブーじゃないんだけど…
「ちょっと理由が…ね……」
「タブーじゃないなら聞きた~い」
え~~~
「俺も俺も~」
え、瞬君も?
「んじゃ、美緒ならいいよ」
「なんで?!俺は?!」
「気になるなら美緒に聞いて!」
「ぶぅ~ケチ~」
ケチでいいよ!
こんな恥ずかしい話、そう何人にも教えられるわけないじゃない!
「んで?なになに~?」
「誰にも言わないでよ?瞬君にも詳しくは言わないで」
「そんなにヤバい話なの?興味津々なんだけど」
「いいから言わないでよ?」
「わかってるって~」
「えっとね…おしとやかになろうと思って……」
「は?」
「は?じゃないよ//////あ~やっぱり言わなかったらよかった」
「えっ?なんで?十分おしと…「やかっていえる?!あのときの言葉遣いで!「言えません」
「でしょ?」
「でもなんでおしとやかになろうと思ったの?」
「………竜也に嫌われたくないし」
「…それなら心配いらないじゃん。竜也君の前でも暴れてたわけじゃないんでしょ?」
「そうだけどさ~」
「も~そんな理由だったなんて。急に雪姫が姿消したって噂になって探すの大変だったんだから!町は荒れなかったんだけどね。んで、最近この辺にいるって聞いて引っ越してきたの。」
「そうなの?でもなんでここにいるって…」
「なんかね~結構前にナンパ男が可愛い女の子ナンパして路地裏につれていこうとしたら股間に蹴り入れられて、そのあと雪姫って名乗って消えてったって言ってたよ。」
あ~、あの竜也と出掛けるとき待ち合わせしてたときに来たナンパ男か。
「心当たりはあるけど、消えてったのはあっちだし」
「えっ?マジ?てことは蹴りいれたの?結奈怖い…」
「あいつらが悪い」
「でもまぁ、ナンパしたい気持ちも分かるわ。結奈可愛いし」
「だから可愛くないって!」