お姫様は最強です
「……………」
ん?
「……………」
え?
「結奈……?」
「……………」
え?え?なんなの?
なんで真顔で俺の顔見てんの?
「…あの…俺の顔に何かついて「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!!!」
えぇぇぇぇぇぇぇぇ?!?!?!?!
「え?!いや、ちょっと待って?!なんでいきなり泣くの?もしかしてキス嫌だったとか?!え?!さっきの流れで?!え、ちょ…!俺が悪かったから泣くなって!」
「ふえぇぇぇぇぇぇ違う~…」
違うの?じゃあ何?
え、結奈に泣かれると俺まで泣きたくなるんだけど。
「じゃあなんで泣くんだよ…」
「ふぇ…話せば、長く、なるから…グス…だから気にしないで…」
そんなこと言われてもな…
そっと結奈を抱き寄せた。
「結奈の話ならどんなに長くても聞く。だから話…聞かせて?」
俺は結奈に何を言われてもそれを正面から受け止める。
たとえやっぱり好きじゃないとか気持ち悪いとか言われても結奈を嫌いになることはないから。
「………グス……私ね…小さい頃からずっと竜也好きだった…だけどきっと竜也は私のことなんとも思ってないと思ってて…」
「うん」
「だから気持ちを伝えず今まで過ごしてきたの…友達としてでもそばにいれたらなって……だけど時間が経つほど竜也との距離は離れていって…もう友達という関係さえも無理かと思ってた…」
「うん」
結奈が俺の背中に手をまわす。
「そしたらいきなり一緒に住むとかになって…また一緒にいられると思って舞い上がってたら今度は竜也に告白されて…もう何が何やらわからなくなって……………もうこれ絶対夢じゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!うえぇぇぇぇぇぇん!!」
結奈さん待って~ほんとに待って~今のムードでそうなりますぅ~?
今のってなんかもうちょっと「まさか両想いだったなんて…そう思ったら涙出てきちゃった」みたいな感じになるところじゃないの?!
「結奈ちょっと落ち着いて?!夢じゃないから!現実だから!!俺ほんとに結奈好きだから!大好き!もうほんと大好き!!もし夢だったとしても現実の俺も結奈好きだから!!」
「嘘だぁぁ!私がそんな幸せになれるわけないじゃないかぁぁ!今まで雪姫とかいって人を傷つけたりしてきたんだからぁぁ!なめとんのかぁぁぁ!!」
「それとこれとは関係な「うるさーーーい!誰がなんと言おうがこれは夢なんだーーーー!!」
ちょっとマジどうしたの?!
なにが結奈をそうさせてるの?!
俺?!俺なの?!
俺がいろいろ口走りすぎてなんか結奈を混乱させるようなこといったとか?!
言ってないよね?!
「結奈…!…いい加減n「……(スヤァ」
え?
「え、ちょっと結奈…?」
「……ムニャムニャ…もうにょめにゃいよ…エヘヘ」
ろれつ回ってないんだけど…ん?
クンクン
……………今気づいたけどこの臭い酒だよね?!
キスしたときにあれ?って一瞬思ったけどさ!!
暴れてアルコールが回っちまったのか…
………ってお前いつ飲んだんだよ!
てかどこにあった!!
「ったく…なんなんだよ……」
入手ルートはおいといて、なんで結奈が酒なんか飲んだんだ…
もしかして俺に一緒に住んでどうだったか聞くために飲んだとかは……ないよな?
「さすがにそれは自意識過剰すぎだな」
多分ジュースと間違えたとかそんなベタな感じだろ。
にしても大胆な告白されたもんだな。
「俺もずっと昔から好きだったって言ったろ」
「…スゥ…スゥ……竜也…ありがとう…ずっと一緒にいて…ね…」
「ふっ…ほんとかなわねぇな………こちらこそだよ」