お姫様は最強です
「よし、じゃあそう言ったからには絶対俺から離れんなよ?大胆な告白も聞けたしさっきのことは許してやる。今度酒飲んだらタダじゃおかねぇからな。」
腕を緩めて私を解放すると、竜也はとても意地悪な顔でそう言った。
はぁ?!さっきの弱々しさはどこいったの?!
演技だったわけ?!
「こんな手に騙されるなんて、結奈もまだまだだな」
ぐぬぬぬぬ…悔しいぃぃぃぃ!!
「卑怯だぞ!!やっぱりこれは夢なん…「今度夢とかいったら犯す」「ごめんなさい、現実です」
竜也物騒だよ〜…でもまぁ…犯すってなぁ…うん…
「そんなすぐ訂正しなくても…俺とは嫌?」
「へっ?!////な、ななな何言ってんの?!////」
「丁度ここベッドだし、今日で邪魔が入らず一緒に寝られるの最後かもしれないし、ヤっちゃう?」
な、何言ってんの?!
こんなこと言う人だっけ?!
あれれ?!?!私の知ってる竜也じゃない?!?!
「ば、バカじゃないの?!////しないよ!!////」
「そう?俺も我慢してんだけどな〜。普通なら好きな女と同じ家住んでて、しかも同じベッドで寝てて手出さない男ってほとんどいないと思うよ?しかも無防備だし。知ってた?服の間から谷間見えてたの。」
「へっ?!た、谷間?!見てたの?!エッチ!!/////」
「いや、見ない方が男としてどうかと思うよ?俺も健全な男子高校生ですから。さらにその胸元押さえながら上目遣いで睨んでくるのかなりヤバい」
もうやだぁぁ!!すごい意地悪!!恥ずかしい…全然気づかなかった…
「もうお嫁にいけない…」
「ん?俺がもらうから問題なくない?」
「俺がもらうって…/////……いやいや、そうだったとしてもそういう問題じゃないの!!/////」
なんでそんなサラッと真顔でかっこいいセリフ言えるのよ…どこで覚えたんだ…ドキドキするからやめてほしい…
「無防備だし、すぐ可愛いこと言うし、寝てる間にすり寄ってきてるし、たまに俺の名前呼んでたし。そんなことされて頑張ってた俺褒めてほしいくらいだよ。ね、ご褒美ちょうだい」
「ご褒美?え、あんな爆弾発言しといてよくそんなこと言えるね…」
「そっちこそよくも俺を苦しめてくれたね。これはご褒美もらわないと今すぐにでも脱がしそう」
いやいやいやまってまってまって!
状況がよく飲み込めない!!
脱がすってやっぱそういうこと?!そういうことだよね?!
ダメダメ!心の準備できてないし付き合い始めたのも今日だし!
「ダメだよ!付き合い始めたばっかだし、私たち学生じゃん!」
「何言ってんの?今時の学生なんか皆すぐヤってるよ。高校生なんか性欲真っ盛りじゃん」
「え、そうなの?勉強になるなぁ…じゃなくて!とにかく私は心の準備が…」
高校生が性欲真っ盛りってことは竜也もそういうことに興味あるってことだよね…?
確かに私もそういうことに興味がないって言ったら嘘になるんだけどさ…恥ずかしくてとても言えるものじゃないけど…
別に竜也が嫌だとかじゃなくて、むしろ竜也じゃないと嫌なんだけど、やっぱりいきなりそんなこと言われてもできない…
「竜也が私を求めてくれるのは嬉しいけどやっぱりそういう経験ないから怖いの…ごめんなさい…」
伝えたいことやいろんな感情が心の中で混ざって涙が出てくる。
「え、ちょ、結奈、ごめんて…ちょっとからかうだけのつもりだったんだよ…泣かせるつもりじゃなかったんだ…ちゃんと待てるから泣き止んで…やりすぎてごめんな…」
「ううん、大丈夫だよ…こちらこそごめんね」
「いや、やりすぎた俺が悪い。…もっとこっちおいで」
竜也がそっと抱きしめて頭を撫でてくれる。
やっぱり安心できる…もっと側にいたい…
「竜也…いい匂いするね。安心する匂い」
「あ、う、マジか…またそうやってすり寄って来る…本当勘弁してくれ…」
「あ、ごめん」
こういうことがダメなんだね、竜也に悪いことしてたな…
「いや、いいよ、結奈が安心できるならお好きにどうぞ…」
「えへへ、ありがとう。大好き」
許可がおりたので竜也に抱きついて盛大に匂いを嗅がせてもらった。
いい匂い。
「…これ本当ご褒美もらわないとやってらんねぇよな…」
「ん?何?」
「なんでもない。腹に当たってる胸がエロいなって思っただけ」
こいつ…さっき反省したんじゃなかったのか…
「エッチ」
「そういいながら離れてくれないんだね」
「……ちょっとずつ恥ずかしいことに慣れていったらいつかはって思って」
「ほう…結奈もそういうこと考えるんだ。結奈ちゃんヤラシイ〜」
この野郎…
「…竜也に比べたら全然」
「じゃあもっとヤラシイことしてあげようか?」
「〜〜〜〜//////さっき反省したのも嘘だったの?///」
「冗談だって。これ以上したら俺がヤバい」
またからかわれた!!!
「………もう怒ったから!!」
チュッ…
「せいぜい苦しめバーーーカ!!/////私はお風呂入ってくる!!」
私はいきなり唇にキスされて呆然としている竜也から離れ、真っ赤になりながらもそういってお風呂へ向かった。
「……ほんとあいつ本当タチ悪い…むかつく…風呂入るなんか言わなくていいだろ…本人は意識してないんだろうけど誘ってるようにしか聞こえねぇって…//////」