お姫様は最強です
時間が経つのは早いもので翌朝3ヶ月間の旅行から私と竜也の両親が帰ってきた。
「ただいまー!どうだった?!同居どう?!進展した?!したよね?!キャーーーーーーー!!!」
「竜也!ちゃんとはっきり告白したんでしょうね?!流れで付き合いました〜なんてことは許してないからね?!」
「いや〜青春だな」
「そうだな」
お母さん達、落ち着いて、完全に仕組まれてたって今ものすごく確信したけど落ち着いて、言いたいこといっぱいあるけど落ち着いて。
あとお父さん達はもっとなんか言って。
「おかえりなさい。さて説明してもらおうか」
「やだぁなんか結奈ちゃん怖い…。いやね、お母さんたちも迷ったのよ。明らかに両想いの2人がぜーんぜん進展しないどころか学校でも話さない仲になってるって聞くじゃない?そりゃもう一肌脱ぐしかないって思ったわけ!別にただ旅行に行きたかったわけじゃないのよ?いや、行きたかったんだけどただ私たちだけ楽しむのもアレだからついでにくっつけちゃおうって!!」
「そう!ずっと旅行行きたいって話はしてたけど可愛い娘と息子を残して楽しんでくるのアレじゃない!」
結局旅行行きたかっただけじゃん!!そのついでじゃん!!ていうかアレってなに?!
まあそのおかげでこんな機会作ってもらって付き合うことになったんだけどさ!
でもありがとうも言いづらいよ!!
「いや〜2人がいい感じになっていくの見ててキュンキュンしちゃった〜。さすが私の娘、可愛い!竜也君も男出しちゃって〜このこの〜♪」
ん…?『見ててキュンキュンしちゃった』…?
「待ってお母さん、見ててってどういうこと?」
「「「「あっ」」」」」
おいおいおいおい皆さん明らかにしまったって顔しないでくれますか。
「どういうことですか?」
「……てへっ」
てへっじゃなーーーーーい!!!
完全に監視してたよね?!絶対カメラ仕組んでたよね?!犯罪だよ?!プライバシーは?!
「ごめんて〜。だって気になるじゃない。大丈夫、声は聞こえないやつだし、トイレと浴室と寝室には仕掛けてない!!」
「それ以外は仕掛けてるってことよね?!」
「うん!」
いやそんな清々しい顔で言われてもさ!
「いいじゃない!もう終わったこと!最初の1ヶ月しか見てないし!あとは満喫してたもん!!あ、これお土産」
「わ〜ありがとう……じゃなくて!1ヶ月ってだいぶ長くない?!よく飽きなかったね?!…ってことでもなくとんでもないことしてくれてるね?!犯罪級よ?!」
「ごめんなぁ…父さん達は止めたんだけど…」
「子供の行く末が気になるのが母親ってもんよ!で、進展は?付き合い始めたわよね?どこまで行ったの?ん?」
いやお父さん弱すぎん?いやお母さんが強すぎるのか…?
「……そりゃ…付き合い始めた……ってなんでそんな報告しなきゃいけないのよ!/////」
「キャーーーーー!!ほらーーやっと付き合い始めたーーー!!やったーーーー!!孫の顔が楽しみだわ♪」
いやいやいやいや孫とか気が早いしやめてよ!/////
竜也も黙ってないでなんか言ってやってよ!!!
「一生かけて娘さんを幸せにします」
あ、この人も頭やばい人だ。
ねぇお父さん…
「竜也君、娘を頼むよ…うぅ…」
「結奈ちゃん…こんな息子ですがよろしく頼むよ…ううぅ…こんな幸せなことがあるんだな…」
パパーーーーー!!!竜也パパさんもーーーーー!!!!号泣しながらやめてくださーーーーーい!!!!
ていうかプロポーズやん!!これプロポーズやん!!
「皆落ち着いて! /////カオスだよ!!!この状況!!////」
「よーーし、そうと決まれば次は結婚式ね、張り切っていくわよーーーーーーー!!!」
「「「「おーーーー!!!」」」
待てーーーーーー!!私を置いて話を進めるなーーーーーー!!!
「ねぇちょっと…「結奈、もう無理だ、こうなったこの人たちは止められないのよく分かってるだろ?結婚しよ」
「竜也も竜也でおかしいよ?!大丈夫?!////なんで今の状況でプロポーズ?!てか早くない?!まだ付き合ったばっかだよ?!//////」
「あははは!やっぱいい反応するね!そういうとこも好きだよ!あははは!」
竜也が壊れたーーーー?!?!?!//////
「ねぇ今度はどうするどうするー?あ、お披露目会もしなきゃだね!式はやっぱりドレスかしら?」
「ドレスもありだけどやっぱ白無垢もありじゃない?もう結奈ちゃん可愛いからなんでも似合っちゃうわ!」
「今までは家族みたいな関係だったけど家族になってしまったな。いや〜時の流れは早いな」
「懐かしいな〜。僕たちが結婚決めたのもこのくらいだったか?遺伝かな?あはは」
ちょっとちょっとちょっと!!!
皆落ち着いてよ!!話は終わってないよ?!?!
「あ"あ"あ"あ"!!もう!!皆気が早いし頭おかしいしなんなの!!!展開が急に早すぎるって!!!私の話はまだ終わってなーーーーーーーーーーーーーい!!!!!!」