ひまわりの咲くあの場所で…【完】
窓際の席のあたしは1人、自分の席について、空を眺めていた。
「あ、葵ちゃん!おはよう、早いね」
あたしに声をかけてくれたのは、後ろの席の…えーっと、確か…。
「夏南だよ!わかる?」
あ、夏南ちゃんだ。
入学式の時も、1人でいたあたしに話かけてくれた。
「夏南、おはよー!あ…日向さん…」
「あ、お…はよ…」
「…おはよ」
卒業って…やっぱり悲しいものなのかなぁ?
「はぁ…私、卒業したくないなぁ…」
夏南ちゃんが、ため息をついて言った。