ひまわりの咲くあの場所で…【完】

あたしは窓を全開に開いて、外を眺めた。

懐かしい…あの風景…。

あたしはもう1度この場所で、陽に出逢うことが出来るのかな?

「葵ー、ちょっと来て」

後ろでお母さんが手招きをした。

「何?」

「葵、荷物届いたみたいだから行くわよ。手伝ってちょうだい」

「また美海ん家いくの!?」

窓を開けっ放しのまま、あたしは家を出た。

さっき、もうちょっと美海ん家いればよかったのに…。

あたしの家から美海ん家までは、歩いて約5分か6分くらいの距離。


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