ひまわりの咲くあの場所で…【完】
「星の砂みたい…」
「よく分かったね。これ葵を見て思い付いたのよ」
黄色のキラキラ光った、魔法のカケラ。
「わかる?向日葵よ」
ひまわり…?
「葵が、ひまわりだから…。そうよね?陽」
陽の方を見ると、顔を真っ赤にしている。
「麻里奈!俺、葵にちゃんと伝えたんだからな!?」
「あぁ、残念。葵先越されたのね」
あたしは思わず、コクンと頷いた。
「葵、可哀想に」
「陽!あたしのドキドキを返してよ」
「知らねーよ」
…一瞬の間に唇が重なる。
甘い…苺の香り。