大切な存在



消しゴムが転がり込んだ

教卓のそばに座っている

監督の先生は


どこからどう見ても

熟睡してしまっている



「ぷっ」



突如となりの席から聞こえてきた

堪えきれなくなったような笑い



はっとして

となりを見てみると


そこには


笑いを押し殺しながらも

肩は正直に震わせている

悠の姿があった

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