大切な存在



「入学式早々

廊下でベタベタしないで下さいよ先輩!」



私が、先輩との希少な時間に浸っていると


KYな声が近づいて来る




「おぉ、悠!

久しぶりだな


お前、さっきのスピーチ

指導でも受けるんじゃねえか?」


「お久しぶりっす。―――…」



――こぉんのバカ悠ー!!

いつもいつも邪魔ばっかり…!




「しかし先輩も、相変わらず物好きですね


こんな結菜みたいな奴

ほっとくべきですよ」




(ちょっと悠、邪魔しないでよ!)


目で悠にそう伝えてみようとすると


目が合ったとたん


実質、約20㌢ある身長差を使って私を見下してくる

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