アタシ。
秀二と別れた後
アタシは駅に向かって歩いていた
家帰ってなにしよーかな
DVDでも見よっかなー
あ、あかねに借りてる漫画も読まなきゃ
んー、どうしよー
そんなことを考えてると
「あれ~?碧ちゃーん
今日はお一人ですかー?」
この声は
「・・・荒川先輩」
荒川雅人(アラカワ マサト) 一個上の先輩
簡単に言うと、学校一の不良
「あのイケメン彼氏は一緒じゃないのー?
なんだっけ、シュウイチ君?」
アタシの顔を除きこみながら言う荒川先輩
「シュウイチじゃなくて秀二ですよ」
「そうそうー、秀二君~
こんな可愛い子と付き合えるなんて
彼、幸せだよねー」
「・・・先輩」
「な・あ・に?」
「顔、近いです」
横目でチラッと荒川先輩を見た
「なに、学校一のマドンナが
俺に至近距離で見つめられて
ドキドキしちゃった?」
アタシは無理矢理荒川先輩の顔を
手で押して遠ざけた
「んもぅー!冗談だって~
碧ちゃん可愛いから
逆に俺がドキドキしちゃった」
嘘こけ
荒川先輩とは1年の時に知り合って
なんかよくわかんないけど気付いたら
荒川先輩がアタシのことを妹のように
可愛がってくれてた
この人は本当に顔が広く
他校でも"荒川雅人"を知らない人はいない
外見はギャル男風
口ピや舌ピなど全部含めると
ざっと20ヵ所に穴が開いている
顔立ちは、鼻が高く目が切れ長で
とにかくモテそうな容姿
性格はチャラい
以上