アタシ。
弟
「碧ちゃん、俺ん家来るの
初めてっしょ~?」
「あ、はい」
おそらく、玄関の鍵を探している
荒川先輩を横目にアタシは答えた
そして荒川先輩ん家を少しだけ見渡した
なんて言うか、普通に綺麗な家なんですけど
一軒家で二階建ての、
クリーム色ベースで花のような模様が
デザインされている壁が特徴の
なんだか可愛らしい感じの造りだ
ガチャッ
ドアが開く音がした
「どーぞー、お邪魔してくださーい」
「お邪魔しまーす」
てゆうか、彼氏の誘いは断るくせに
荒川先輩の誘いは断らないなんて
アタシは最悪な女だな
ほんとごめんね秀二
明日、たくさん相手してあげるね
「俺の部屋、二階だから先行っててー」
それだけ言って荒川先輩は
リビングらしき所へ行ってしまった
ローファを脱ぎ、丁寧に玄関に揃えた後
玄関から辺りを見渡した
き、きたな・・・