密フェチ†苦い蜜【ガーターベルトシリーズ】

「---なんのつもりだ?」


「私が…ガーターベルトを着けていること、知っているのはあなただけ、なの」


私がこんなことをするのも、あなたにだけ。

あなたが私に何の情も持ってなくても、体の一部でしか繋がりあえなくても---

…あなたを愛しているから。



「キスは一生してくれなくていいから…抱いて、下さい」


彼の口角が上がり、歪んだ微笑が浮かんだ。



「俺の前に来て、跪け。

俺が、お前の唇を清めてやるよ」



私は蜜に引き寄せられる蝶のように、ふらふらと彼の元に近づいていく。


彼から与えられるのはきっと『苦い蜜』


そこにあるのは花なんかじゃなく、張り巡らされた蜘蛛の糸だとわかっているのに。


自ら身を投げ出すの。


< 2 / 4 >

この作品をシェア

pagetop