光の射す方へ


「おまたせっ!さぁ食べよ〜!あっ唐揚げ好き?」


私は、歩太の前に鶏丼を置き、テーブルの真ん中に唐揚げを置いた。



歩太は「うん。」と小さく頷いた。



初めて、歩太が私の問いかけに反応を示した。


それだけ・・・

たったそれだけの事が、すごく嬉しかった。



「じゃあ、これも食べてね!いただきま〜す!」



歩太は、『いただきます。』も言わずに、ただ黙って食べ始めた。




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