光の射す方へ



私は、その後、おばあちゃんの家で暮らした。



両親がいない寂しさは、どうしても消える事はなかったけど、



おばあちゃんが、いつでも傍にいてくれた。




涙が止まらない夜は、一晩中、抱きしめてくれた。




少しずつ、おばあちゃんと、二人の生活にも慣れ、私は両親の死を受け入れられる様になっていた。



私はまた、前を見て、歩ける様になった。




でも、そんな日々も長くは続かなかった。




私が、高校2年生になってすぐ、おばあちゃんが倒れた。




もともと、心臓が悪かったおばあちゃんは、そのまま、帰らぬ人となった。



そして、私は、文字通り


『天涯孤独』


となった。




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