光の射す方へ



まだ、眠そうな目を、ムリヤリ開けた歩太は、私を少し睨んで、



「もっと優しく起こせねーの?」



と言った。



そんな歩太を無視して、私はガバッと布団を剥ぎ取ると、歩太の腕を掴んで、体を起こした。




「歩太、起きてよっ!ご飯、食べよっ!」




テーブルの上に並んだ、料理を見ると、歩太は、私の頭を優しく撫でた。




歩太は、すごく美味しそうに食べてくれる。




歩太の横顔が、たまらなく愛おしいかった。




.
< 143 / 254 >

この作品をシェア

pagetop