光の射す方へ





店に入ると、私は早速、美月に歩太との事を報告した。




歩太の過去の話はもちろんしなかった。

簡単に、誰にでも、言える話じゃない。


歩太が、私を信じて話してくれた・・・。



歩太以外の人間が、気軽に、口にしてはいけない。




美月には、昨日、歩太が誕生日だった事。



一緒にお祝いした事。



お揃いのストラップをプレゼントした事。




歩太に、気持ちを伝えた事。




そして、歩太が私の気持ちを、受け入れてくれた事・・・。



話し終わると、


美月は、私の携帯のストラップを見ながら、


「リカ、良かったね。幸せになってね。」



って言ってくれた。




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