光の射す方へ


幸せな気持ちに浸る暇もなく、開店した店内は、大忙しだった。




私は、仕事に追われながらも、歩太が出勤してくる時間を、待ちわびていた。




10時になっても、まだ落ち着かない店内を横目で気にしながらも、私は店長に言われるまま、休憩に入った。



私は更衣室に走り、鞄から携帯を取り出した。



バックルームに戻り、歩太にメールを打とうとした時、美月が、従食が出来上がった事を、知らせに来てくれた。




携帯を握りしめる私を見て、美月はニヤニヤしながら、


「もうすぐ会えるじゃ〜ん」


と冷やかす。




私はそんな美月の背中を叩いて、料理を取りに行った。




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