光の射す方へ




「歩太、手伝おうか?」



「大丈夫。」




歩太がドリンクの担当になって、4日。



歩太は、思っていた以上に、仕事を覚えるのが早くて、私は、歩太の教育から外れた。




それでも、時々、団体のお客さんがフリードリンクで注文する、大量のオーダーに、テンパっている歩太は、最高にかわいい。



今までは、1人で黙々とする洗い場だったけど、ドリンカーの仕事は、いろいろと『情報』の付いたオーダーが入る為、歩太が、他のバイトの子と、言葉を交わす事も増えた。



「宝来くん、情報入ります。氷無しでお願いします。」



「宝来くん、情報入ります。レモン絞ってくださ〜い!」


「了解いたしました。」



そんな歩太を見ると、私も自然とやる気がでる。




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