光の射す方へ
家に着くと、私は簡単な夕食を作る。
それを歩太は隣でじっと見ている。
飽き始めると、歩太は、後ろから抱きついてきたり、「あ〜ん」と言って味見をしたりと、私に構ってくる。
「あゆ〜、もう出来るから、あっち行ってて?」
私がそう言うと、しょんぼりしながら、部屋に戻って行く。
最近、歩太は、私に甘えてくれる。
「歩太、おまたせ!」
私が、出来上がった料理を持って、部屋に戻ると、少し拗ねた歩太がいる。
「あゆ〜?食べるよ?」
そう言っても、歩太は、そっぽを向いて、こっちを見ない。
そんな歩太の扱い方を私は覚えた。
ほっぺにキス。
「ばかっ!やめろよっ!」
って言いながら、歩太は、ご機嫌で食べ始める。
食べ終わって、洗い物をしている時も、
「リカ、まだ終わんないの?」
と、部屋から私を呼ぶ。
「歩太、手伝ってよ!」
って私が言うと、
「しょうがねーなー」
なんて言いながら、嬉しそうにキッチンにやって来る。
歩太、可愛いすぎだよ?
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