光の射す方へ




「絶対ムリ!!」


私は、全力で拒否する。


「何で?いいじゃん。せっかく旅行きたんだから」



「ムリだよ・・・恥ずかしいよ・・・。」



「今さら、何が恥ずかしいわけ?」



歩太も、ナカナカ諦めてくれない・・・。



そんなやり取りを、しばらく続けた結果、今回は私が勝った。



ご飯の前に、『お風呂に入ろう!』という事になったので、私達は、大浴場へと向かった。




温泉を満喫して、部屋に戻ると、浴衣姿の歩太がいた。



「歩太、かわいい〜!」



私は、歩太のかわいい浴衣姿を、携帯のカメラに、たくさん収めた。



「リカ、旅行って楽しいなっ!俺、温泉、初めて入ったよ。リカも温泉初めて?」




「えっ!?」



歩太の何気ない、突然の質問に、私は思わず、動揺してしまった。





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