光の射す方へ




このままは、嫌だよ・・・。


ちゃんと、話さないと・・・


私は、歩太を探す為、部屋を出た。



旅館の中をウロウロ探していると、中庭のベンチに座る、歩太を見つけた。




「歩太、ここに居たの?・・・部屋に戻ろう?」



歩太は、何も答えず、ずっと中庭の景色を見ている。



「歩太、お願い。」


私がそう言うと、ようやく、歩太は腰を上げた。




部屋に戻っても、歩太は相変わらず。


付き合う前の、歩太に戻ってしまったみたいに・・・




.
< 197 / 254 >

この作品をシェア

pagetop